お知らせ

 

代表取締役の與田正昭が代表理事を務める「熊本県セキュリティ協同組合」が、10月25日掲載の警備新報に取り上げられましたので、お知らせします。

警備保障新聞掲載(記事全文)
「肥後もっこす」という熊本県の県民性を表す言葉がある。頑固で反骨的な性格を指しているが、その気質は我々が見習わなければならないことが多い。正義感が強く、一度決めたらテコでも動かない男性的な考え方は実に痛快で好感が持てる。
 そんな熊本県熊本地方を震源に4月14日21時26分にマグニチュード6・5の地震が発生した。最大震度は7を記録。再び16日午前1時25分頃に発生したマグニチュード7・3の大地震では、14日の夜よりもさらに大きく長い揺れに襲われた。
 われわれ記者らは9月下旬にかねてから精力的に活動されている熊本県セキュリティ協同組合(與田正昭代表理事、㈱あんしんCo.,Ltd.)がNPO法人警備人材育成センターの業務委託で初の雑踏警備業務2級の講習会(本講習)を実施すると聞き、現地に降り立った。
 熊本空港では㈱あんしんCo.,Ltd.の田中暢彦教養部統括本部長が出迎えてくださった。
 田中統括本部長は空港からほど近い(空港自体が益城町)益城町での震災の爪痕を見せてくれた。
 われわれは言葉を失う。新聞・テレビ・インターネットなどのメディアで伝えてくる被災状況とはかけ離れた実情を目の当たりにした。
 全壊、半壊の住宅は至る所に放置されたままで、発生から約半年経った今も公費解体が進んでいないことが分かる。
 被災者は生活再建の見通しは立たず、倒壊すれば近所に迷惑がかかると心配は絶えない。行政や業者が対応しきれていないのが実情であるが、この現場に立ってみると、作業には時間がかかることが理解でき、一軒一軒の解体の困難さもうなづける。
 ブルーシートに被された無数の建物や未だ傾いている電柱、1階部分が完全に押しつぶされたマンション。いづれも4月14日21時26分のまま時間が停止したかのように、洗濯物が物悲しくぶら下がったままである。
 『復興』という言葉はまだまだなのか?
 田中本部長はハンドルを握りながら「私も発災時は生きた心地がしませんでした。自宅で寝ていたのですが、揺れる数十秒前に『ゴーッ』といった今まで聞いたことのない地鳴りがしました。揺れた瞬間、裸足で玄関から飛び出ましたが、自宅前のアスファルトが大きく波を打っている光景に背筋が凍りました」と当時を振り返ってくれた。
 発生から半年を迎え、最大震度7を2回観測。家屋倒壊等で50人が亡くなった。体調悪化などによる「災害関連死」の死者は55人、さらに6月の豪雨でゆるんだ地盤崩落などで5人が亡くなり、犠牲者は110人にのぼる。
 奇しくも、熊本県セキュリティ協同組合が初のNPO法人警備人材育成センターによる業務委託で交通誘導警備業務2級講習実施日を2週間後に控えていた時期であった。
 『震災に負けない力』
 震災により延期を余儀なくされたが無事、6月4日に事前講習を同11日に本講習を実施。このパワーには脱帽である。被災され身も心も打ち拉がれた環境の中で、全国に先立ち、業務委託で交通誘導警備業務2級講習を開講。公費解体が進まず復興という言葉は軽はずみで発言できないと記したが、ハードの面でなく、熊本県セキュリティ協同組合のこの精神そのものが『復興』という言葉に合致していると感じた。
 頑固で反骨的な『肥後もっこす』の成せる人間力こそ、日本の警備業の本懐である。
 熊本県セキュリティ協同組合は、現在22社、警備員数約900名で主に熊本県全域を営業地域として官公需等の共同受注を推進し活動している。また、平成14年11月に官公需適格証明書、平成16年3月に警備業の認定を取得している。
 協同組合は同組合と熊本総合警備業協同組合の2組合が存在していたが、平成13年に統合して現在の熊本県セキュリティ協同組合となる。しかし、当初組合としての活動がうまく機能せず、平成16年には4社に減少し組合解散の危機に陥いっていた。
 やがて同年6月に二代目・代表理事に與田正昭氏が就任するとグループ会社、アス・ガード代表取締役の大浜康人理事と共に精力的な活動を展開。質の高い人材を確保し、社会の需要に柔軟に対応できる隊員の養成を各社が団結、官公需等の共同受注を推進した。会員22社、警備員数900名、県下では最大規模に成長した。
 與田代表理事は「県内のイベント警備等の共同受注を行っている組合は、少しでも利益を還元できるよう、正会員は出資金はあるが、準会員は出資金は無く、会費は月1万円です。しかも共同受注については平等に分けています」と組合に新規参入し易い、配慮したシステムを導入していると話す。
 また、大浜理事は「20~30人規模で経営している警備会社は地域に多く点在していますが、その地域で行われるイベント等は受けきれない場合があります。同組合ではそのような規模の警備会社でも地元でのイベントは是非受注するよう伝え、組合がバックアップするようにしてます。そのことによって小規模な警備会社でも、その地元地域に貢献できます。このことが非常に重要なのです」と述べた。 
 さらに地元の祭り等は、地域代表の警備会社がその安全・安心に貢献することで、警備員自身のモチベーション向上に直結すると話す。
 與田代表理事は「それぞれの県に警備業事業協同組合が設立されており当然、組合ですので中小企業の集まりです。その目的は共同受注で、例えばA社から10名の警備員、B社からの30名の警備員、C社から3名の警備員、D社から等で合計100名の警備員体制により大規模イベントを受注するケースが多いいです。なおかつ、当然イベントとなれば、交通誘導の1・2級、雑踏の1・2級の検定合格取得者を配置しなければなりません。組合ではそのような件も、しっかりクリアして発注者側に書類・名簿を提出し受注を行っています」と強調した。
 その他にも経済産業省中小企業庁のホームページで『官公需施策と官公需受注成功事例』に『組織の力で大手企業とも対等に競争。地域に必要な組合へと成長。熊本県セキュリティ協同組合』(熊本県・官公需適格組合〈役務〉)と紹介され『熊本県八代市のやつしろ全国花火競技大会をはじめとする、1社では対応が困難である大規模警備業務を協同で受注。延べ1日200人を要する警備業務もあるが、組合の動員力によって大手との競合に勝ち、受注に成功している。県下で唯一かつ最大規模の組合であることが組合の付加価値となっている』と掲載している。
 また與田代表理事は、このような取り組みを全国規模に拡大していくことが今後の課題と話し、A県で人材が足らない場合はB県から応援してもらうなど組合間で補完することは可能であると強調。警備業法では5名以下で1か月以内の業務であれば届出の必要はなく、5名以上であれば各県警に届出を提出するだけで、営業所設置の必要はない(営業所設置等届出書9条後段届出)と示唆した。
 九州地方では各国体などで、常に組合間での協力体制が整っており、そのネットワークは強靭である。これこそが、警備業誕生50年を経過し、次世代50年後への大きな架け橋となるに違いない。